~私がアイブロウスクールを始めた理由~
はじめに
女性が自分らしく生き、精神的にも経済的にも自立できる社会を──。
私がこの想いを胸に抱き、眉の技術を通じた教育事業を始めてから、20年が経ちました。
その原点には、自らの人生経験と、師匠からの「日本の残された資源には、女性の力がある」という言葉があります。
今回は、私がJBS(ジャパンブロウティストスクール)を立ち上げるに至った背景と、そこに込めた想いをお伝えします。
女性が自分らしく生きる社会を創りたい
私は19歳で結婚し、子育てをしながら働く生活を続けていました。
当時は「ライフワークバランス」という言葉すら一般的ではなく、家庭と仕事を両立する女性はまだ少数派。周囲の女性たちは、多くが「夫の妻」「子どもの母」「家の嫁」といった役割に縛られ、自分自身を表現する場を持てない状況でした。
私自身もその一人でしたが、唯一、仕事をしている時間だけは「私自身」でいられる──その事実が私を支えていました。とはいえ、子どもがいたため仕事の選択肢は限られており、当時はパートでの「ヤクルト」や「保険営業」といった、時間の融通がきく仕事が主流。女性が社会で自立しようとしても、キャリアを自由に選べる環境ではなかったのです。
やがて私はシングルマザーとなり、生活はさらに過酷に。経済的責任、子育て、家事…すべてを一人で背負いながら、倒れるわけにはいかない日々が続きました。
それでも、「女性が自分らしく生きる社会を創りたい」という想いは消えることはなく、むしろその経験が、自立の重要性をより深く理解するきっかけになったのです。。
「精神的自立と経済的自立」の両輪
多くの女性が「経済的に自立すること」だけを自立と考えがちですが、私はそうは思いません。
精神的な自立がなければ、経済的自立は長く続きません。逆もまた然りです。
この気づきが、私の女性自立支援の活動の原点となりました。
当時、販売の仕事でも女性を自立に導くことは可能でしたが、より柔軟で長く続けられる職業はないかと模索しました。そこで目を向けたのが美容業界。結婚・出産・子育て・介護といったライフイベントの中でも、技術があれば働き続けられる業界だからです。
私は「新しい仕事と技術を生み出すことで、女性にチャンスを与えたい」と考え、美容業界の中で次に来るトレンドを探し続けました。
「精神的自立」とは何か──依存からの解放
精神的自立とは、誰かや何かに過度に依存せず、自分の意思で人生を選び取る生き方です。夫や家族、職場や環境に頼るだけでは、本当の意味での主体性や判断力は育ちません。困難や試練が訪れたとしても、「私はどうしたいのか」を自分に問いかけ、決断し、そしてその結果に伴う失敗や責任までも自ら受け止められること──これが精神的自立の第一歩です。
特に女性は、結婚・出産・子育て・介護といったライフステージの変化に左右されやすく、そのたびに「家族に頼らなければ」「周囲の期待に応えなければ」と思い込み、知らず知らずのうちに依存の中にとどまってしまうことがあります。しかし、支え合うことと依存することは決して同じではありません。支え合いは互いの力を尊重し合う関係ですが、依存は自分の力を手放してしまう関係です。
依存から抜け出し、「自分で選び、自分で責任を持つ」という姿勢を持ったとき、初めて「自分の人生を生きる力」が芽生えます。そして、その精神的な土台の上に「経済的自立」を重ねることで、揺るがない人生の軸を築くことができるのです。
これからのトレンドは、「アイブロウサービス」だと気づく
その後、アメリカで流行していたアイブロウワキシング(WAX脱毛)に出会い、日本ではまだ珍しかったこの技術に可能性を感じました。
「アイラッシュの時代」の次は、「アイブロウの時代が来る!」
そして、サロンを開業し、お客様が鏡を見て涙ぐむ姿を目の当たりにし、「この技術で人を幸せにできる」と確信しました。
私ひとりでは施術できる人数に限界があります。
そこで、同じ志を持ち、同じ技術を広められる仲間を育てるため、サロン経営からスクール運営へと舵を切りました。
こうして、日本でも珍しいアイブロウ専門スクール「ジャパンブロウティストスクール(JBS)」が誕生しました。
1人の技術者から教育者へ──JBSの誕生
「もっと多くの人にこの技術を届けたい」という想いが膨らみ、私は技術者から教育者へと転身。
こうして日本初のアイブロウ専門校「ジャパンブロウティストスクール(JBS)」を立ち上げました。
当時は前例がなく、「成り立つの?」という声があたりまえでしたが、未来を信じて進みました。
女性の人生を変える場として
これまで多くの卒業生が全国各地で活躍しています。
彼女たちは単に技術を提供するだけではなく、お客様の人生に寄り添い、ときには背中を押す存在となっています。眉をデザインし整えることは、美容サービスを超え、その人が「その人らしく生きる力」を引き出す仕事なのです。
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これからも女性の力を信じて
私はこれからも、女性が自分らしく生き、美容を通じて、「精神的」にも「経済的」にも自立できる社会を目指します。
JBSは技術の質を磨き続け、教育の本質を守り続けます。
眉を通して、多くの女性が自分の人生を誇れるように──
それこそが、私がスクールを立ち上げた理由であり、これからも変わらない原動力です。