〜JBSが守り続けてきた「教育」の本質〜
はじめに
2025年、ジャパンブロウティストスクール（JBS）は、設立から20周年を迎えました。
この節目を迎えられたのは、眉の道を信じて共に歩んでくれた「ブロウティスト」の皆さん、そして陰ながら支えてくださったお客様のおかげです。この場を借りて、心から感謝申し上げます。
20年間を振り返ると、まさに「創造してきた通りになった」という一言に尽きます。もちろん、その道のりは平坦ではなく、数え切れない試練と挑戦がありました。
事業を続けるために必要なこと
一般的に、事業を長く続けていくためには、さまざまな要素が必要だと言われます。
例えば、未来を読む先見性、明確なビジョンと使命、安定した資金や資本力、計画性と実行力。
さらに、市場や顧客の変化を正しく読み取る力、他にはない価値をつくる商品・サービス開発力、そして、それを正しく世の中に届けるためのマーケティング力も欠かせません。
また、利益を生み出し続ける収益モデル、共に成長する人材や組織力、顧客との信頼関係、
そして時代や環境の変化に対応できる柔軟さも重要です。
想いが創造を現実に変える
こうした要素が必要であることは間違いありません。
けれど私が20年間、何よりも大切にしてきたのは「想い」です。
この想いこそが、困難に立ち向かう原動力であり、未来を形づくる力だと信じています。
情報があふれ、何が正解か分からなくなる時代においても、自分の中の確かな想いを信じ抜くことで、創造はやがて現実になります。
美容業界の波とJBSの立ち位置
美容業界では常に「何が流行るか」「何が儲かるか」という視点が重視されます。
トレンドの波に乗ることは大切ですが、それは一時的な追い風にすぎません。
確かに今、アイブロウは大きなトレンドとなり、市場は急速に拡大しました。
多くのサロンや事業者が参入し、技術やサービスの幅も広がっています。
その恩恵は私たちも受けていますが、この時代に至るまでの道のりは決して簡単ではありませんでした。
早すぎても市場はついてこない
昔からアイブロウをやっていたことを知っている方は、｢やっと来ましたね！凄いですね！」「先見性の目があったよね！？｣「やっと時代が追いつきましたね」と言われることがあります。
しかし、先見性があっても、それが市場に受け入れられるタイミングは別の話です。
私はかつて「プロに眉を整えてもらう時代が必ず来る」と確信していましたが、当時は早すぎて理解されず、挑戦を諦める人も多くいました。
育成しても辞めていく…その繰り返しは正直つらく、10年前には「もう無理かもしれない」と思ったことさえあります。
それでも私が歩みを止めなかったのは、目の前で努力を続ける受講生の姿を見てきたからです。
「アイブロウは奥が深い」と語り、真剣に技術を磨く彼女たちが報われるために、何が必要かを必死に考え、行動し、挑戦を続けてきました。
支えてくれたのは「ブロウティスト」
この20年を支えてくれたのは、間違いなくJBSで学び、現場で活躍しているブロウティストの皆さんです。
彼女たちの努力や情熱、お客様に真摯に向き合う姿勢があったからこそ、JBSはここまで成長してこられました。
一人ひとりのブロウティストが、それぞれの地域で信頼を築き、お客様から選ばれ続ける存在になっていることが、私の何よりの誇りです。
JBSが守り続けてきた「教育」の原則
現代の美容業界は「早く・簡単に・安く」メニュー化という流れが強まっています。
しかしJBSは、創立当初からこの逆を貫いてきました。
教育は、早く、簡単に、安くでは成り立ちません。
それは私の師匠から学んだ「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という教えに基づいています。
JBSの教育理念の基になった考え方は、｢一生食べていける技術を身につけること｣
「一生お客様に選ばれ続ける技術者を育成すること」
この2つに集約されます。短期的な結果よりも、長期的なキャリア形成を支える教育を行うことが、JBSの使命です。
20年経っても変わらないこだわり
その理念を具体的な形にするため、JBSは「検定試験制度」にこだわり続けてきました。
検定は単なる資格証明ではなく、技術者としての誇りと信頼を証明するものです。
合格の裏には、練習や努力、学び続ける姿勢があります。それがブロウティストの価値を高め、お客様の安心につながるのです。
おわりに
20周年を迎え、改めて感じるのは、教育こそがJBSの核であり、ここまで来られた最大の理由だということです。
流行や環境が変わっても、技術と教育の本質は変わりません。
これからも私は、「眉で人生を変える」という信念を胸に、次の世代へ技術と想いを受け継いでいきます。
そして、全国のブロウティストと共に、誇りある仕事を未来へつなげていきたいと思います。
YouTube 20周年特別対談企画にて「JBS20周年の歩み」を語っています。
現在の検定制度は、「ジャパンアイブロウライセンス協会」になっています。
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